最近、よく耳にするようになった健康寿命。高齢期に心身ともに少しでも長く健康でいられることが健康寿命です。しかし、その健康寿命が義務や使命のように感じてしまっては意味がありません。全てにおいてポジティブに過ごせることが一番、重要だと思います。今回はそんな視点から書いてみましたのでご覧いただければと思います。
1. 健康寿命を延ばすには頭と体の柔軟性が大切。
1-1:頭をどのようにして柔軟にすれば良いか?
よく年齢を重ねると「頭が固い!」なんて言われたという話を聞きます。そしてもう一つはボケや痴ほう症などの話があります。痴ほう症など、脳の病気であれば病院での診察が必要です。今回は頭が固い人にならない為に普段の生活で脳に柔軟性を持たせるために何をすれば良いかを話していきます。このような話を聞いたことはありますか?脳には考える箇所(使う箇所)がいくつかあるそうです。例えば物ごとを考えたりイメージしたりして判断する脳。運動などや細かい手作業などを円滑にする脳。記憶をする脳など脳の機能はいくつかあるそうです。ですから、どれかひとつ集中して鍛えたとしてもそれ以外の脳を使っていないとその鍛えた脳は機能しますがそれ以外の脳の機能は低下してしまうこともあるそうです。これは、若い人でも同じで脳の使い方によってはよく使う脳とあまり使わない脳という感じで偏りが出てきます。意識してどの脳を使っているのかを把握されて脳をいろいろな角度で使っていくと、その頭の使い方が結果的に柔軟性を育んでくれるそうです。
1-2:体の柔軟性は健康寿命には欠かせません。
頭の柔軟性も大事ですが体の柔軟性も同じように大切です。高齢期になると若い頃のようにいきなり体を動かすと体を痛めてしまうことがあります。若い頃なら痛みも忘れたころに無くなっていると思いますが、高齢期の場合にはそうはいかなくなります。致命的な痛みになり、やがて寝たきりになってしまうという話もよく聞く話 です。ですから、まずは体を柔らかくすることを考えましょう。ストレッチやヨガなどで柔軟性をもたせてその次に運動機能を強化する運動に移ると体への負担も少なく同じように運動をしていても体に柔軟性がある方が運動の効果はよくなります。例えば、関節の可動域が違えば同じ運動でも代謝が変わってきますので肥満解消な どには柔軟性があればより効率的になります。肥満解消などについての運動方法については、また別の機会でお伝えしていきたいと思います。
2. 健康寿命を延ばすもうひとつ大事な要素。
2-1:健康寿命を延ばす為には心の健康も大事です。
ここまでは、脳の使い方や体の柔軟性が健康寿命をもたらすと話してきましたが、それと共に重要なのが「気持ち」の部分です。脳を使う体を使うは当然、健康に良いのですが、その時に楽しい気持ちでいられるとより心身に及ぼす影響も変わってきます。一人で黙々と運動や習い事をやるのも良いのですが、前述でもお話をした通り 脳にはいくつか考える(使う箇所)があります。その中で周囲の感情を読み取る脳や身振りや表情で気持ちを伝えることができる脳など人と接することで鍛えられる脳もあります。この部分は感情やコミュニケーションが鍛えられるのでグループで行動することによって鍛えられるようになってきます。
2-2:健康寿命を延ばす為にコミュニティを大事にしましょう。
このように様々な箇所の脳を使い、体を使い頭や体に柔軟性を持たせていくことはとても大切です。そして併せて考えなければならないのが脳にはいくつかの機能があり、その機能ごとに脳を使っていくことがとても重要になります。例えば高齢期にると人と会うのが億劫になったり、話をするのが面倒になってくる場合があります。それは実は、その機能が衰えてきてそのような状態になるのだと思います。普段から体を動かしていないと体を動かすことが億劫になるのと同じです。少しずつ意識して習慣づけるこにより、億劫になることが少なくなれば本当の意味で健康といえると思います。
相当メンタルが強い方なら一人でも大丈夫だと思いますが、前述でもお話をした通り一人で行うと妥協をしてしまい、継続して出来ないことがあります。ですからグループで一緒に行うことが望ましいです。グループで行うと仲間と目的を達成しようという気持ちになり継続するモチベーションも高まります。また、その仲間と他愛のない会話などをしていくなかで目的の達成以外にも前向きになり、いきがいを感じることにも繋がり長続きするようになると思います。
3. 本当の意味の健康寿命とは生きがいをもつこと
最近では、「健康寿命」「介護予防」「社会保障」など高齢期を少しでも健康でいられるようにと国でも様々な取り組みをしていますが、その渦中にいる本人たちは普段から、「健康だ」「体力アップだ」「脳活だ」と意識していると逆に窮屈になり生きがいを感じながら日々過ごすことが出来なくなってしまいます。大前提として楽しくなければいけませんし、継続して楽しめなければならないと思います。楽しみ生きがいを感じながら日々活動をしていくことが出来れば本当の意味で健康寿命が延びたといえると思います。現在、超高齢化社会を迎えたわが国は、平成28年の時点で65歳以上の人口は3,461万人で、およそ国民の4人に1人が高齢者という状況にあります。しかし現在、介護状態にならないための「予防介護」に特化したサービスは、残念ながらあまり多くありません。そこで新たな取り組みとして出来たので「マナビバ」です。マナビバは楽しみながら通われている方がとても多くいます。生活の一部として利用されている方もいます。運動やカルチャーを利用されることはもちろんですが、皆様の様子をみているとコミュニティの場としての価値もあると感じています。ただ機能を向上させるだけでなく楽しく生きがいを感じながら日々通える場所として少しでも多くの方に利用できる場を提供していきたいと思います。
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